愛くるしいクリっとした目、
大きな垂れ耳、フワフワした美しいロングコート、
その姿に心を奪われた方も多いのではないでしょうか。
アメリカンコッカースパニエルは、
ディズニー映画「わんわん物語」でヒロインになったことで、
日本はもちろん、世界中で知られるようになりました。
明るく活発で遊び好き、人懐っこさの点ではプードルに次ぐといわれており、
とっても甘えん坊さんです。
被毛が多いので、やはり毛玉になりやすいですが、
ブラッシングをしっかりしていれば問題ありません。
頭が良いので、しつけしやすいのも、この犬種の特徴です。
小さいお子様の居るご家庭や、初心者の方でも飼いやすいワンちゃんですよ(*^^*)
元々は、鳥猟犬として活躍していましたが、現在では美しい被毛を長く伸ばして、
優雅に歩くショードッグとしても活躍中です。
アメリカンコッカースパニエルは、その名の通りアメリカ合衆国が原産国です。
1620年、メイフラワー号でイギリスからアメリカへ最初の移民がやってきたとき
2頭の犬が同乗しており、そのうち1頭がコッカースパニエルだったといわれています。
その後も移民たちの手で持ち込み続けたコッカースパニエルの中で頭部が丸く、
マズルが短い小柄なタイプが愛されアメリカンコッカースパニエル誕生の背景となっています。
このときのアメリカンコッカースパニエルは、祖先より狩猟性能や服従心を
そのまま受け継いでいたものの、とてもおだやかな性格をしていました。
また、小型で扱いやすいサイズになっていたため、愛玩犬、
家庭犬として急速に人気を得ることとなり、一気に世界中に広まることになります。
その後、ドッグショーなどに出陣するようになったアメリカンコッカースパニエルですが、
当時はイングリッシュコッカースパニエルと同じ犬種に分類されていました。
後に、アメリカへ渡った個体に特徴が見られ、他のスパニエル種の血統が加わるなどして、
アメリカンコッカースパニエルは、イングリッシュコッカースパニエルと
多くの点で異なるようになります。
審査自体も、イングリッシュコッカースパニエルの犬種標準に沿って
行われていましたが、1935年には、AKCによって独立した犬種として
認められるようになりました。
以前からアメリカで人気のあったコッカースパニエルですが、
アメリカとイギリスとが公式的に区別された事を受け、
ますますその人気に拍車がかかる事となります。
現在アメリカでは、登録頭数が常にトップクラスとなっています。
1. アメリカンコッカースパニエルのスタンダード
犬のスタンダードとは、犬の純潔性を守るため、その犬の理想の形態や気質などを
細かく定めたものです。
ここでは、JKC(ジャパンケネルクラブ)が定める、
「アメリカンコッカースパニエル」のスタンダードを簡単にまとめてみたいと思います。
◎全体的外観
・しっかりとしたコンパクトボディであり、頭部は彫りが深く洗練されている。
・全体として理想的なサイズであり、とてもバランスがとれている。
・真っ直ぐな前脚で、力強く筋肉質。
・相当なスピードと卓越した耐久力を兼ね備えている。
・自由で、快活で、健全でなければならず、活動する時は作業に対して熱心である。
・長所と欠点のはっきりした犬よりも、全体的にバランスがとれた犬の方がより望ましい。
◎性格
明るく穏やかな気質、人なつっこく、陽気。
◎被毛
オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)のダブルコート(2層構造)です。
絹糸のように滑らかで、毛が多く柔らかい、まっすぐか、
わずかにカールしているものがよいとされています。
◎毛色
・ブラック
・ブラック以外の単色:大変明るいクリームから、大変ダークなレッドまで
・ブラック&ホワイト
・レッド&ホワイト:レッドは大変明るいクリームからたいへんダークなレッドまでの色調
・ブラウン&ホワイト
◎サイズ
体高
理想的な体高は牡で38.1cm、牝で35.6cmである。これより1.25cm上下してもよい。
体重
11~13kg
そのほか、耳や尾、頭部など、各国のケネルクラブによって異なりますが、
スタンダードが詳細に決められています。
スタンダードから外れている場合、繁殖には不向きといわれていますが、
なんらかの理由で、そうしたワンちゃんを飼うことになった場合でも、
それはその個性であるといえます。
愛情をたくさん注いで育ててあげてくださいね。